OpenTTDの油田輸送
OpenTTD温帯マップにおいて、様々な輸送チェーンが存在するが、数も多く輸送しての収益もそれなりに見込める油田からの石油輸送について解説する。
前提としては、割と大きめのマップで、設定を別ページでしたような変更、NewGRFの導入を行っていることとしている。
最近(OpenTTD 14から)では更にこんな構成設定で運用しているので、このような枠内に追記していく。
陸上油井と海上油田
OpenTTDの温帯マップでは、わりと早い年代からは陸上に油井が開発されていて、そこから一定量の原油が採掘されるのであるが、油井は規模が大きくなく、1960年に海上油田が開発され始めると、その前後頃から程なく全て閉鎖してしまうため、原油を製油所に輸送する事業を長く続けたい場合には注意が必要である。
一方の海上油田については、埋蔵量も膨大なものがあり、2050年過ぎてその後もずっと採掘し続けられるので、長期に亘って安定した輸送貨物として収入源にすることが期待できる。
油田開発時期と輸送チェーン
海上油田が開発されるのは1960年以降である。海上油田が水域に出現しているのに気付いたら(2050年でゲームを終了する場合は特に)なるべく早く、輸送チェーンを構築すべきである。大きなマップでは水域も多いと大量に出現する。
輸送の方法は幾つかあるが、最も効果的と思われる輸送方法は、海上油田からタンカーで近い埠頭に陸揚げして埠頭に溜め込み、埠頭に隣接設置した駅から、適度な距離にある製油所に陸送する方法である。
油田が出現する水域は、マップ端から一定の距離の範囲内であるが、これは最初の設定で調節可能である。256タイル以上の大きなマップでは、設定数値の比率に応じた場所の範囲となる。
一つの水域に一つしかできない場合もあるし、三つ四つ、あるいは水域の大きさに応じてそれ以上の油田が多く出現する場合もある。複数の油田が同一水域に出現する場合は一つの埠頭に集積すると輸送できる原油貨物量が多くなるので、駅のホーム数を増やしたり複線路線を建設したりする必要も生じてくる。一つの場合は、産油量が多くなければ単線でも十分であるが、ほとんどの場合、最初から複線で建設したほうが困難が少ない。
事業を開始する目安として、小さな水域に一つだけの油田では、コストばかりが増大して収益に繋がらない場合が多い。一つの埠頭に集積される量の目安は、そこに集積する油田の合計産油量が月産で最低でも15万リットル、それ以上が確保されることであると考える。
埠頭と駅の建設
埠頭の建設は、なるべく油田に近く、駅建設のスペースが確保できる場所が良い。ただし、あまりにも近いと、油田の範囲と埠頭の範囲が重なり、タンカー輸送の意味が曖昧になってしまう可能性もある。埠頭の付近には、タンカーの基地となる造船所の建物も設置する。
また、埠頭に隣接して原油を搭載するための鉄道駅を建設することになるが、駅の建設は街が近いと評価状態によってはできないこともあるので、事前に立地する場所を含む街の状況を調査し、その影響外の場所にするなどの工夫も必要である。特に、後から番線を増加させたりする場合も駅建設と見做されることにも注意が必要である。
OpenTTD 14からは街の評価、議会の評価姿勢を自由放任にすることで、街の意向に関係なく建設できるようになった。
埠頭駅の建設後は、影響範囲を調べて、そこに後から製油所が出現しないようにする必要がある。駅に隣接して出現した製油所は、陸揚げした石油を全て横取りしてしまうので、駅に原油が集積されず、輸送チェーンが崩れてしまうからである。
出現しないようにするには、埠頭駅の影響範囲を表示させ、無意味な道路や線路で範囲を囲うようにして、産業施設が出現しないようにしてしまうことである。
タンカーの調達
造船所で、油田と埠頭間の輸送を担うタンカーを調達する。
タンカーは、1960年の後程なくして、積載量が多く高速なタンカーが出現し、これも標準では2070年までしか使えないが、旧式化撤廃のオプションを使うことでずっと使えるので、これを選ぶ。
タンカーは基本的に1油田につき1隻で十分だが、産油量が数十万リットルなど多い場合、埠頭へ輸送している間の産出が無駄になるので、その場合は複製して同じ航路のタンカーを増やすのが良い。他の輸送機器も同様だが、Ctrlクリックで指令を含めて複製できる。
タンカーへの指令
タンカーには、造船所を出発して1サイクルで造船所に戻るまでの指令を出す。
- 油田(全て積み込み)
- 埠頭(全て荷下ろし)
- 造船所
という指令が標準である。
造船所・埠頭から油田が遠いと輸送に時間がかかって荷物の単価も下がったりするが、それ以前にあまり大きな水域などで埠頭から油田が見通せない所は、船が迷うことがある。このような場合は、見通しの利く位置にブイを設置し、そこを経由点として次のように指定する必要がある。しかし理想は、そのような水域では、適度に埠頭を増設して受け持ちの範囲を分けることである。
- ブイ
- 油田(全て積み込み)
- ブイ
- 埠頭(全て荷下ろし)
- 造船所
OpenTTD 14からは、ブイは必要なくなった。ブイを設置しなくても目的地にたどり着ける新しい経路探索アルゴリズムが実装されたらしい。
タンカーへの指令では、埠頭で全ての貨物を積み下ろすように指示する。埠頭も駅も荷物を無差別に荷受けするわけではないので、受け入れない貨物であってもここで強制的に荷下ろしするように指示するわけである。
積み下ろした原油は転送荷物とされ、埠頭内で処理されずに滞留していく。一定時間が経過すると次第に減っていくが、そうなる前に次の輸送手段、すなわち列車輸送に引き継ぐことになる。
駅のホーム長と運送先製油所の選択
埠頭に隣接させる駅のホーム長は経験上4~5くらいが妥当なところで、自分は最近では5にしている。産油量に応じて設置しても良いかも知れないが、後から増えることもあるので、そのくらいにしておけば対応できると思われる。
石油を輸送する貨車・タンク車の積載量と両数などからどのくらいの編成長が適当かを算出しても良い。自分の場合は、ホーム長4で3.5万リットルのタキ型タンク車9両(+機関車1両)で、約31.5万リットルを一度に輸送できるはずなので、陸揚げされる原油の量からして、何編成で運用するか、どの製油所へ輸送するかなどから考えると良い。なるべく遠い製油所へ運送した方が運送料も高いのは旅客の場合と同様だが、輸送に時間がかかると単価が下がっていくので、あまりにも遠い製油所への輸送は困難と考えても良い。
輸送量は、数値的に考えるのも良いが、感覚でこのくらい、として足りなければ増やす、多ければ減らすというやり方のほうが簡単ではある。
更に最近では、ホーム長を6にしてより長大な編成の列車の運用が出来るようにして遊んでいる。これで、JP+シリーズのNewGRFのタキ1000貨車編成を組成すると、77万リットルの石油を一度に輸送できる。
輸送コストは線路の距離や時間で求められるが、運送料は、拠点間の直線距離に応じての産出になっているようだ。すなわち、線路の経路はなるべく直線的に設置した方が効率が良く、迂回経路だと非効率になることも考慮して製油所の選定と経路整備を行うべきである。
埠頭と製油所の距離、あるいは後述の商品輸送の距離は結局どのくらいあれば一番効率が良いのかという検証はしていないが、感覚的には、200~250ブロックくらいの距離が妥当なのではないかと思っている。それ以上だと配送に時間がかかりすぎて輸送単価が落ちるし、空荷で戻る際のコストも増えるからである。
しかしこれも直線でそのまま配送路線とできるわけではないので、一概には難しい。
線路の建設
埠頭・駅から運送する製油所までは線路を建設する必要があるが、列車数が増えると、運送列車と戻りの列車の行き違いに支障が出るので、理想としては全線複線だが、そうでない場合は、列車数に応じた行き違い箇所を設ける必要がある。
産油量が多い油田を受け持つ埠頭・駅だと複数の列車での運送になるので、なるべく回転をよくするために複線区間を多くするか、全線複線となるようにすべきである。
最初から全て複線で建設するように決めておいた方が無難である。
また、線路は建設費が安い非電化でも問題ないが、輸送できるタキ貨車の最高速度が110km/hで、それに合わせたDLだと登場年の関係もあるがDF200くらいしかない。電車線にしておけば、DLも選べるしELでは120km/h運転が出来る車両も登場してくるので機関車の選択肢が増えて面白い。
後から電化する方法もあるが、線路の一部だけ電化工事漏れが生じやすく、その場合場所の特定に時間がかかるので、最初から電車線にしておくほうが無難である。
JP+シリーズのNewGRFを使うようにすると、更に貨車の選択肢が増える。タキのタンク車も何種類か登場するがタキ1000シリーズでも最高速度は110km/h。ただしこれは現実の車両(最高速度95km/h)とも仕様は少し異なる。
埠頭駅の構内配線
後での列車指令とも関連するが、配線例をご覧いただきたい。
積出量が将来に亘って特に少ないと考えられる駅は1~2ホーム、油田数が4~8くらいの埠頭で通常は3ホーム、それ以上は4ホームくらいが妥当か。
このように配線し、終端駅にはしない方が良い。終端型にすると列車の折り返しで混雑・滞留が発生する可能性があるからである。配送を終えて帰着した列車は、この駅に止まらずに直通設定でそのまま車庫に入れるようにするのである。
この例では、埠頭と駅の反対側に別の路線や新幹線が通っていて、この駅の範囲に製油所が設立されて埠頭の石油が横取りされる心配は無いが、若干、車庫の付近の範囲に設立される可能性は残っているので、こういうあたりに無駄な道路などを敷いて、設立されないようにしておくべきである。
製油所がそういう所に設立されて、横取りが始まると手立てが無く、一旦タンカーを休止させて石油の埠頭への供給を停止し、製油所が自然廃業されるのを待つしかない。ただそれも、廃業まで10年以上かかると思われるので、そうなったら埠頭と駅を別の場所にもう一つ設けて、拠点を移しつつ、廃業後に元の埠頭・駅を使うように戻るしかない。
この画像の駅では、範囲を表示させて、この範囲内に陸揚げした石油を製油所に横取りされないよう、道路を敷設して製油所が勝手に建設されるのを防いでおく。
製油所駅の構内配線
これについても配線例をご覧いただきたい。
到着列車数に応じてホーム数は2~5くらいにする。30列車くらいまでなら3ホームでも十分かもしれないが、この画像のように、1線は商品積出列車の専用ホームにすることを想定すると、その分も考慮してホーム数を考えた方が良いかも知れない。
製油所に関しては、石油輸送列車は終端駅として、ここで積み荷の原油を下ろしたら折り返して埠頭の駅・車庫へ戻っていく。商品輸送列車はこの製油所駅に所属させ、このように配線した車庫から専用のホームへ出て商品を満載したら都市へと輸送を始める。帰着した空の商品列車は、この駅に止まらずに真っ直ぐ車庫入りできるようにする。
商品列車専用ホームにするには、このホームを本線方向に一方通行にすると、石油輸送列車はこのホームに入れず、車庫側からの商品輸送列車しか入れなくなるので、一方通行パス信号を応用して、ホームの進行方向を設定するわけである。
商品輸送先の都市
商品輸送先の駅は、貨物ターミナルとして商品配送の専用駅で、単に2ホーム終端駅で問題ない。下の画像の例は、だいぶ前に設置した駅なのでその後都市が潤って発展した。
商品を荷下ろしする駅は、予め商品を受け入れることができるかどうか確認してから設置する必要がある。都市の中心部に近い場所か、ビルなどがあるような地域に隣接していればだいたい、駅を建設する時に受け入れ荷物の確認で商品が表示されるので、そこで問題ない。
都市ではない集落に建設してしまうと、後から荷物の配送間隔状況等によってはその後商品を受け入れなくなってしまい、転送扱いとなり下ろした荷物で得られる収益が激減するので、とにかく商品の輸送先は都市に限定し、しかもなるべく中心部に近い所に駅を設置しておくべきである。
列車の調達
石油輸送の列車は埠頭側の車庫、商品輸送の列車は製油所側の車庫で列車を調達する。逆でも問題はないが、自分はこのようにしている。
列車は駅のホームに収まる長さになるよう、貨車数を調整する。ホームが5ブロックだと、機関車1両に貨車が9両ということになる。ホーム長以下なら問題ないが、それ以上の長さにすると、積み込みに時間がかかるので効率が悪い。
機関車、貨車は石油あるいは商品を運送するのに適したものを選ぶ必要がある。タンク車のタキは高速110km/hでの走行ができる。1949年には登場しているようなので、海上油田が出現し始める1960年には既に選択できるが、機関車のほうは、ELだと高価なEF58か、64年にEF64が登場するまで、その最高速度での運転が出来ない。最も効率が良い、機関車の価格が安いのはEF81で、これは68年頃まで待たねばならない。ここは、DLも選択肢としてその時点で選べる最良の組み合わせを考えるべきである。
これも、JP+シリーズのNewGRFでは少し事情が異なっていることに注意する。たとえば、タキはずっと後にならないと登場しないし、最高速度も異なる。
最初の列車で指令を設定したら、その最初の列車を複製(Ctrlクリックで指令を含めて複製)して適当な編成数にしていく。
何編成が妥当なのかは、埠頭への陸揚げの石油の量や商品の量と、目的地までの距離により変わってくる。計算で出すことは難しいので、適当な編成数で運行するためには、最初の列車を出発させて、搬送を終えて戻ってくるまで、搬出元駅の荷物の状況を見ながら適宜列車を複製して発車させることである。
列車の指令
石油輸送列車の指令は、次のようにする。
- 埠頭駅(満載待機指令)
- 製油所駅(全て積み荷下ろし)(直通)
- 埠頭駅車庫(直通)
一方で、商品輸送列車の指令は次のようにする。
- 製油所駅(満載待機指令)
- 都市駅(全て積み荷下ろし)(直通)
- 製油所駅車庫(直通)
商品輸送列車は、なるべく石油輸送列車と同じ路線を走行させる場合、列車速度を石油輸送列車と合わせた方が列車が多い場合に渋滞が発生しにくい。
自分は上記の図のようなM250系編成を使うが、この列車は最高速度が130km/hである。しかし石油輸送列車は、タキ貨車が110km/hなので機関車が120km/hでも列車は110km/hとなり、20km/hの差が生じてしまう。このため、商品輸送列車の本線走行の最高速度を110km/hに制限している。
方法は、ダイヤの設定画面からできる。
これもまた、JP+シリーズのNewGRFの車両だと、コンテナ車も選択肢が豊富で、110km/h最高の車両もあるので、これを選べばタキの最高速度に合わせられる。
更に、JP+シリーズを使う場合コンテナ車は石油もコンテナ状態で運べるし、商品も運ぶことができる。すなわち、行きは石油を輸送し、帰りは商品輸送をするというような応用の運転をすることで、列車調達のコスト、帰りの空運行のコストを削減することができる。
埠頭駅を起点とする場合の列車の指令は、例として次のようなものであるが、このように運行できるよう、製油所駅到着の列車が全て入庫できる配線、都市駅から埠頭駅の車庫に戻れるような配線も整備しておく必要がある。
- 埠頭駅(満載待機指令)
- 製油所駅(全て荷下ろし)
- 製油所駅車庫(改造・商品搭載へ)
- 製油所駅(商品があればあるだけ搭載)
- 都市駅(全て荷下ろし)
- 埠頭駅車庫(改造・石油輸送へ)
これに対応した駅の配線は、次のような感じである。
埠頭の駅では、画像の上の方から、商品を積載して戻ってきたコンテナ車が貨物駅に入り、積み下ろした後、埠頭駅の車庫へ直接入れるようにしている。
製油所の駅では、貨物の積み替えで車庫で改造作業ができるように、製油所に到着したコンテナ車が車庫に入れるように配線する。
転送を活用した製油所までの輸送
転送荷物の考えを使って、任意の場所に貨物ターミナル駅を構築し、あるいは既存の駅を貨物の積み替え基地として使う方法もある。あまりに遠い製油所へ送り届ける必要があるなら、当該ターミナル駅で一旦荷下ろししてそこに滞留させ、別の列車に積み替えるようにして、別の列車で目的地へ運ぶわけである。これだと、適度な時間で油田の埠頭とターミナルとを往復できることもあり、必要以上に列車を増やさないで済むので、線路の混雑緩和にも影響がある。都市に近いなど、埠頭・駅やルートが満足に建設できない場合も転送所駅を設ける考え方が有効である場合がある。
製油所からの商品輸送
原油が製油所に下ろされるとすぐに商品製造が始まるようで、その商品は都市に搬送するため、別の列車を運行する。原油の輸送路線から分岐して、旅客線に乗り入れるなどして、なるべく消費が見込めるような都市で、これも製油所から少し距離があるような都市に届けると、利益が高い。
どのくらいの両数の列車が必要か、どのくらいの利益が見込めるかは、商品の生産数などを見ながら考えることもできるが、これも感覚でやってみて増減を調整するというのでも良いかも知れない。原油量に応じて、商品箱数は多くない。
タンカーの長期運用
2050年を超えてもなおゲームを続ける場合、含まれているタンカーは2070年かそれより少し前頃には新たに購入できなくなる。故障して使えなくなれば、もう採掘する手段を失うことになるので、注意が必要である。
継続して油田事業による収益を期待して遊ぶ場合、故障を軽減でもかなり多い確率で故障するので、輸送機器の故障はなしにしておくことが一つと、あとは旧式の輸送機器の廃止を撤廃するオプションを有効にしておいて、開発された輸送機器は永遠に更新できるようにしておくべきである。
これらオプションは、新規ゲームに影響し、プレイ中のマップには反映されない点も注意が必要である。
製油所の廃業対応
製油所が廃業するのは、一定期間石油の搬入がない場合である。概ね10年くらいと思うが、その製油所がいつ設立されたら知る手段が見当たらないし、廃業がわかるのは半月前くらいなので、廃業の時期は予測できない。
すなわち、製油所までの線路経路構築中に廃業になってしまうこともあるし、駅を建設して列車での輸送を開始する、あるいは開始直後に廃業してしまうということもある。
廃業を防ぐ手段は、とにかく石油の搬入を行うことであって、廃業に至るか至らぬかは賭けみたいなもので、最初の輸送列車が廃業前に到着するのを祈るしかない。
廃業になれば、石油を受け入れない駅になってしまうので、転送荷物として駅に貯まり続けることになる。
なるべく早く、付近の製油所を見つけてそこへ駅を設置し、そこへの搬入へと切り替える必要がある。
もう一つの対策としては、当該製油所の駅建設直前の状態で一旦工事を中止し、タンカー輸送と列車輸送の準備を可能な限り行っておく。タンカーからの輸送は開始して、駅に石油を溜め、最初の列車への積み込みまでも終えて、完全に準備完了となったら、製油所の駅を設置して指令を行い、輸送を始める。
その際に製油所が廃業されるなら、付近の別の製油所を探し、そっちへ輸送先を切り替えるのである。
油田の廃業対応
油田は、タンカーでの輸送をしていても割と頻繁に消失する。巨大マップで油田数が多ければなおそういう状況になる。どの油田が消失するかは予測できないが、産油量が月産4万リットル以下の油田はその可能性が高い。1万に満たない所は特にその可能性が高い。
油田の選択肢が十分に有る場合は、このような小さな油田には手がけないというのも考え方としてある。
しかし一方で、廃業後にほぼ同じ場所に同じ名前での油田が出現する可能性も高い。
油田廃業になると、タンカーは目的地を失い、埠頭と造船所の間を無駄に往復するので、画面に警告が出たらなるべく早く、造船所に戻って運転停止の指令をしておくべきである。
今後その水域に新たに油田が出現したら、その船を活用して新たな油田へ向かわせるように指令を変更する。その際には、運転停止の解除も忘れずにする。
今後、当該水域に新たに油田は出現しない見込みである場合は、タンカーを売却してしまえば、無効な指令が設定されているという警告も出なくなる。警告は無視して、新たな油田出現に備えるのも、売却して新油田出現時に改めてタンカーを調達するという手法も悪くない。
海上油田の旅客輸送
なお、海上油田にはヘリポートもあり、旅客輸送も可能であるが、ヘリによる輸送は輸送量も限られ、また速度も遅いので、採算がとれない場合が多いと思われる。産業に余裕があれば、都市や油田間での輸送を構築してみるのも良い。
油田、タンカー、列車等の名前
参考まで、自分の場合の命名規則である。
油田名
油田名は、都市名から作られて、好きに変更することができない。油田と同じ名前の都市が水域周辺にあるはずなので、それを見つけて、都市名を変更する。
自分の場合、巨大マップで遊んでいるので、マップ内の場所がわかるよう、座標数値から取った6桁の数字を都市名にしている。従って、「016245市油田」などという名前が付いたりしている。
製油所名もほぼ同様で、都市名から引用されるので、「346201製油所」などとしている。
タンカー名
船の名前らしく「油井丸」という名称で、その前に行き先油田名を付けて「016245油井丸#123」のようにしている。#123はOpenTTDで勝手に順に輸送機器に付ける識別番号である。これはそのまま残している。
船を購入したら、その船を船舶一覧から予め設定しておいた「油井丸」グループに入れてやると勝手に「油井丸」の名が付くので、そこから油田名を付けるようにすると、船が多い時には楽である。
駅名
埠頭、製油所、商品搬送先の駅名は、都市が近ければその名の通り「016245埠頭」などと付くが、駅名は自由に変更可能なので、「016245森」などとなっていたら埠頭の駅とわかるよう修正する。製油所に関しても同様で、「346201製油所」などとする。
商品搬送先は、都市名を冠して「016245市貨物TMNL」などとしている。
列車名
列車名は少し面倒だが、発地と着地、輸送荷物名をつけて、「016245-346201石油#123」とか「346201-016245商品#123」のようにしている。製油所を変更した場合などは全て列車名を変更するので大変である。これは、旅客列車なども同様だが、今後は発地か着地、どちらかだけでも良いかも知れないと思い始めているところである。
新たには、出発地の名だけ入れて「016245石油#456」のようにしている。
列車を増便する時には、複製機能を使うので、名称も最後の識別番号だけ変わって自動で引き継がれるので、その点は便利である。
船舶同様、列車を新規調達したらグループに分けると、命名が少しだけ楽になる。