AOUR - 実装方法と定義ファイル

AOURの実装方法

AOURは、今のところ次のIMEやキーボードカスタマイザを使えば実装できる。(リンクは定義ファイルの配布ページ)

スタイルファイル、定義ファイルの追加・入れ替えで使えるのはATOKとGoogle日本語入力であるが、MS-IMEなどその他のIMEしか使えない環境では、キー定義カスタマイズのDvorakJや姫踊子草を使うことでAOUR配列が実装できる。

DvorakJ用定義ファイルは、DvorakJ本体にも同梱されている。(当サイト配布の最新版ではない場合もある)
姫踊子草用定義ファイルは、姫踊子草の公式サイト、研究室において追加配列データとして配布されている。Google日本語入力用定義ファイルから変換されたものであるとのこと。(DvorakJ同様、当サイト配布のものより前の版かも知れない)

ATOKやGoogle日本語入力でAOURを使う為には、定義ファイルをダウンロードして、それを読み込んで定義を変更する。MS-IMEを使っている場合は、定義ファイルは無いが、DvorakJと組み合わせることで問題なくAOURを使うことができる。すなわち、一般的なWindows環境であればほぼ全ての場合においてAOURを使える環境にできる。

環境毎の設定方法概要

ATOKでAOUR

AOURは、そもそも自分がATOKでACTのようなDvorak系配列を使いたいが為に考えたものであって、今も自分はIMEとしてはATOKを使っているので、ATOKでAOURを使うのが自分的な「公式」である。(かと言って、他の方法と差別しているわけではない)
ATOKでAOURを使うには、定義ファイル(ATOKのスタイルファイル。そのローマ字定義部分)を内容に調整して、それをATOKに読み込ませて追加する。
ATOKは、このスタイルファイルを幾つも追加することが出来、いつでも任意のスタイルに切り替えることができるので、通常のローマ字入力の定義とAOURの定義とを同居させておいて、練習したいとき、使いたいときだけAOURを使うことができる。AOURをいつも使いたいときは選択状態にしておけば良い。

Google日本語入力でAOUR

Google日本語入力の開発版にローマ字カスタマイズ機能が追加された頃の段階で、自分はすぐにAOUR用の定義を作ってみた。ATOKより自由度が高く強力なカスタマイズが行える為、既にATOKで実現できているAOURは問題なく実装できた。
また、入力途中の状態表示の仕組みもある為、gACT10の定義ファイルの作り方を参考にさせてもらって、同様の対応もしてある。子音のキーを押下した段階で、何行の音を入力しようとしているのかが文字表示される為、習得段階ではATOKより都合が良いかもしれない。ATOKではこれは出来ない。

Google日本語入力でAOURを使うときも、ATOK同様に定義ファイルをダウンロードして、それを読み込ませて追加する。
ただ、Google日本語入力は、読み込ませて設定できる定義は一つだけなので、初期値の通常のローマ字入力はその段階で使えなくなることに注意が必要で、戻す際には初期値の設定をファイルに出力して、それを再び読み込ませる必要がある。初期設定に戻すことでも元に戻るが、他の設定も戻ってしまう為、デフォルトの定義ファイルをとっておくほうが良い。

DvorakJによるAOUR

MS-IMEなど、定義を切り替える方法がない(わからない)場合などは、DvorakJという配列定義カスタマイズソフトを使うのが便利である。
DovrakJにAOURを設定して常駐させておけば、通常のローマ字入力状態のIMEでAOURを使うことができる。ATOKなどの場合でも、一時的にAOURを使いたいときにも便利だ。
DvorakJにはデフォルトでもAOURの定義が収録されているが、最新の定義ファイルで使いたい場合は別にダウンロードしたものを読み込ませる必要がある。

ただし、DvorakJは新しいWindows-IMEでは動作せず「以前のバージョン」に戻してからでなければならないことがある。

姫踊子草でAOUR

姫踊子草も、DvorakJのような配列カスタマイズソフトであって、定義ファイルを読み込ませることで任意のキー配列に変更することができる。しかし実は、この環境は自分で検証をしていない。
姫踊子草の研究室のページには、追加配列としてAOURを含めた定義ファイルがあるが、同じページに、DvorakJやGoogle日本語入力の定義ファイルから姫踊子草用の定義ファイルに変換するソフトも掲載されている。
つまり、Google日本語入力又はDvorakJの定義ファイルをダウンロードして変換し、読み込ませると、姫踊子草でも最新のAOURが使えるようになるのである。
http://h12u.com/hmo2/lab/index.html

AOUR習得に適した環境は

AOURを使う為には以上の4つの方法のうちいずれかを選ぶことになるが、ATOKが使える環境があるのであれば、まずはそれを推奨する。
ATOKは無いが、Google日本語入力をインストールしても良いというなら、2番目としてはこの方法を推奨する。
ATOKも無いしGoogle日本語入力もインストールしたくない、あるいは事情によりこれらをインストールできないという場合、又はMS-IMEしか使いたくないという場合はDvorakJによる方法となる。姫踊子草もDvorakJと同位と考える。

AOURを今後常用していくかどうか決めかねるという場合、要は習得段階であるうちは元に戻せる環境も用意しておいたほうが良い。ATOKの場合はスタイルファイルを切り替えるだけで元に戻せるが、加えてGoogle日本語入力をインストールし、こちらをAOUR環境にしておき、ATOKやMS-IMEは通常のローマ字入力のままにして、適宜切り替えて使うという方法もある。
前述のとおり、Google日本語入力では入力途中で子音キー押下時に状態表示も出るようにしてあるので、習得時はこれを使うほうがATOKよりも良い場合があるかもしれない。