Googleドライブ

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Googleドライブ導入部

何時の頃からは忘れたが、クラウドストレージとしてGoogleドライブも使っている。当初は、単にクラウド側にあるストレージとして、ファイルをアップロードしたりダウンロードしたりは基本的に手動でしなければならないものだったと思うが、「バックアップと同期」のアプリケーションをインストールして、ローカル側と自動で同期できるようなことも知り、本格的に使い始めたのは多分数年前である。

さて、Googleドライブは、調べると2012年にサービスが始まったようだ。それ以前から有ったドキュメント、スプレッドシートのオフィスアプリケーションのオンラインサービスと統合されたのがその頃らしい。
同時期にOneDriveもだいたい同様のことができるようにも知り、その頃から併用しているのであるが、このたび「バックアップと同期」が「パソコン版Googleドライブ」という名のアプリケーションに進化・変更されて、仕様も異なってきている部分があるようだ。基本的にローカル側でだけ保存していたデータも含めて、Googleドライブで運用してみようと、ここ最近機能を模索している。

「バックアップと同期」の時は、同期がうまくいかずにクラウド側にアップロードされない事象なども時々あって、アプリケーションを再起動したり、Windowsのアカウントに再度ログインしたり、あるいは同期の停止と再開をやってみたりと、時々苦労したこともあるが、今のところ「パソコン版Googleドライブ」は満足に動作してくれていると思う。

そんな状況の中で、幾分仕様は単純ではなく覚えておいた方が良いようなこともあるので、少し整理しておくことにしたい。

Googleドライブの容量

Googleドライブの容量は無料でも15GBあり、これはAmazonDriveやOneDriveが5GB、DropBOXが2GBであるらしいことから比較すると安心の部分がある。2016年頃だったかのキャンペーンで、2GBの容量をプラスで取得してあるので、自分の場合は無料の状態でも17GBがある。
もちろん容量限界まで多量に使っているわけではないが、この容量はGmailやGoogleフォトなどのサービスと共用であって、写真などをアップロードしていくと残り容量が減っていく。それでも最近までは、写真はいくらアップロードしても容量が減らない仕様になっていたのだが、今年6月くらいからは、そういう写真の分でも今後のアップロードでは容量に加算されるようになってしまった。写真に関しては、現在はAmazonPhotosが無制限であるようだ。
話は逸れるが、写真に関してはかつてはCanonのストレージ、CANON iMAGE GATEWAYを使って撮影してRAW現像した写真をアップロードしていたが、これももちろん無料では容量制限もあったために、かなりサイズを制限した物ばかりをそこに保存していた。

15GBで足りなくなるようであれば、月額250円程度で、100GBの容量のプランが用意され、更に、200GBと2TBのプランも用意されている。今のところ、そこまでの容量は必要としていないが、今後アップロードするファイルが増えてきたらそういうプランも考えなくてはならない。

仕様概要

Googleドライブは、ブラウザでアクセスすると「マイドライブ」と「パソコン」という領域に分かれている。以前はこういう区分ではなかったかもしれないが定かではない。「マイドライブ」は、通常のストレージ部分で、「パソコン」は、パソコンのファイルと同期するためのフォルダと思っている。おそらく、「バックアップと同期」ではパソコンの領域のほうと同期されていたようで、そこに以前の同期ファイルが残っていた。
「パソコン版Googleドライブ」にしてからは、マイドライブのほうと同期、あるいはストリーミングをすることになる。

「パソコン版Googleドライブ」をインストールすると、「マイドライブ」領域が仮想ドライブとしてローカル環境に出現する。初期値では、GoogleドライブはGドライブとしてマウントされる。その配下に「マイドライブ」があり、それ以下に各種ファイルを格納するという形である。複数のアカウントに対応しているので、別のアカウントも設定すると、2番目のアカウントはHドライブとしてマウントされることになるが、ドライブレターは任意で空いているものへ変更する事も可能である。

仮想ドライブの運用

基本的にこの仮想ドライブは、ローカルドライブと同様に扱えるので、後の操作はエクスプローラでのファイル操作と同一である。アイコンに、同期しているマークやストリーミングをしているマークなどが自動的に付く。
実態のファイルは、ミラーリング・同期を選べばクラウド側のファイルが皆一気にダウンロードされて、ローカルにコピーが置かれることになる。ストリーミングを選べば、保存はクラウド側だけで、ローカルにはファイルをアクセスしたときだけダウンロードされるという仕組みであるので、ローカル側のHDDやSSDの容量をほぼ使う必要がない。

ストリーミングの場合、どういうタイミングでローカルにコピーが来るのかはよくわからない。複数のファイルにGREP検索をしたりすると、ローカルの状態で実行するよりもかなりの時間がかかるので、都度検索するファイルをダウンロードするか、都度アクセスしているようである。そういう作業は、ストリーミングでは苦手であるようだが、一度アクセスしてしまえば2度目からは速いので、PCのローカル領域にキャッシュされている可能性もある。
また、仮想ドライブはたとえばNortonのバックアップドライブのバックアップ元としての指定もできない。クラウドからクラウドにバックアップする必要もないとは思うが、それはそういう制約なのであろうと思う。

従来の「バックアップと同期」では、ミラーリングのような運用はおそらくできなかった。すなわち、ローカルとクラウド両方にファイルを置いて、それを同期させる運用であって、常にローカル側にもファイルを置くという運用である。
オフライン時に備えて、ミラーリング・同期での運用にしたいという気持ちもあるが、とりあえず今はストリーミングにしている。
ストリーミングにした状態でも、特定のファイルやフォルダを右クリックして、「オフラインで使用可能にする」を選択しておけば、指定した物だけミラーリングの運用になるので、オフラインの時にも必要なファイルやフォルダについては、そのようにするのが良いのではないか。

バックアップ領域の運用

一方の「パソコン」側にファイルをおきたい場合、あるいは画像や動画をGoogleフォトにアップロードしたい場合は、アプリケーションにおいては「マイノートパソコン」という所から同期するフォルダを指定して設定する。これにはGoogleドライブと同期する設定と、画像・動画をGoogleフォトにバックアップする設定とがある。従来の「バックアップと同期」の動作がこっちの機能に相当するだろうか。
同期では画像なども同期できるが、Googleフォトへのバックアップも同時に指定すると両方の領域にアップロードされるので、そのぶん容量を使うことになる、そういう注意が表示される。

「パソコン」側に同期したデータは、マイドライブでの仮想ドライブ配下からは閲覧することができない。元データが別のローカルの場所にあるので、それは尤もなのかもしれない。ただし、他のデバイスやPCからこの「パソコン」側と同期しているデータは、仮想ドライブ配下に「その他のパソコン」というフォルダが表示されて、その配下から閲覧・操作をすることができるようだ。
あるいは、「バックアップと同期」時代にアップロードしたファイルは、自分のPCのデータであってもそこから扱うことができるのかもしれない。

ただ、この同期の機能も注意が必要で、余りにもファイル数やフォルダ数が多い、特に階層が深いような状態だと同期するのに随分時間がかかって、現実的でないようなことがある。秀丸メールのデータフォルダを同期させようとしたら、どうにも最初の同期が全然終了する気配がなくて、同期を諦めている。
また、既にアップロードしたそういう多数のフォルダを削除する場合も、どういう訳か一部のフォルダが、マイドライブの側にストリーミングされてしまい、手動でその分を削除する必要があったのである。

データストレージの考え方

これまで、作成したデータは手元に置いて運用するのが基本で、当初はローカルの領域に全て保存したり、使用頻度が低い物は外付けのHDDなどの媒体に保存するのが普通だった。複数のPCで共有するようになって、そういう外付け媒体の方法だと一々持ち運んで接続しなければならず、そういう状況においてはNASを使ったりもした。
ただ、NASもまた、特別なハードを用意しなければならず、コストも高い。USBメモリは持ち運びには都合が良いが読み書き速度や信頼性の点でやや難があったり、SSDは十分に高速で利点が多いが、やはり接続や持ち運びの点の課題がある。

クラウドストレージは少し前から選択肢であって、信頼性も向上しているし一般化しつつあることも知りつつ、セキュリティの面やオフライン状態における使用、バックアップをどうするかなど考えて、中々切り替えられずにいたのである。

データバックアップ

PC側が原本になっている場合は、Googleドライブのデータがバックアップになるので、それで良い。逆に、Googleドライブ側を原本にする場合は、ローカルにバックアップを取っておくべきである。これは、オフラインに備えたり、誤って上書きをしてしまったりした場合に備えるためである。
上記のとおり、「マイドライブ」はストリーミングでの運用を行っていて、本体ファイルはローカルにはない状態なのであるが、バックアップツールでファイルをローカルのSSDなどにコピーするのも、そんなに苦な作業(時間がかかったりする)にはならないようだ。仮想ドライブも普通のドライブ同様に扱えるし、転送速度もそんなに極端に遅くなったりしない。これは、ツールによるのかもしれないが。

2021/09/20